人間椅子を中に入るか外から座るか

12時間ずっと座り続けると、やはりというか当然ながら、身体の節々が重く、至るところの血の巡りが頗る悪いことが身を以てしてよく分かる。

というのも、気付くと片田舎から反面、大都会に赴いたからであって、電車ならぬ汽車を乗り継ぎ、夜行バスに乗車し、挙げ句、ストレスフルでエコノミー症候群をにわかに発症したからである。

おそらく、私は人一倍、エコノミー症候群(正式にはエコノミークラス症候群だよ)に対してモロッモロの虚弱体型に当てはまる。痩せてるし、無駄に木偶の坊で、節々が鋭利になり、この体型から「丸み」という部位を探すのであれば、それは金玉袋の只の一つに限られる。

要は、丸い箱に少し大きい三角のカタチを無理矢理はめ込むようなもので、とても辛いし、何より動くことが限られる上に、それを放棄して睡眠に逃げ込むことすら許されないとんでもなく悪質な体型になってしまっている。

唯一の救い、すらない。とても憂鬱な、時間である。考えてみれば、12時間、半日も同じ姿勢を取り続けることが、如何に恐ろしいことか。ドMでも、女王様の12時間拘束指示に従うことはないだろう。何故なら、12時間という時間はプレイの範疇を大幅に超え、一つの理性を生み出すには充分過ぎる程のアドバンテージが与えられるからだ。

話が意味不明になってきた。それもそうだと思う。身体中の血液が上手く巡回せずに、脳みそがひどく傷み始めている。これは、大病の兆し。美人薄命であるならば、私は永遠の命を手に入れたつもりだったが、誰に殺される間もなく、一脚の椅子に殺される宿命とは。脳髄のクーデターが鳴り止まない。